学校一のモテ男といきなり同居
「そして、人一倍立ち直りが早いから。コイツも、アイツも」



「……えっ?」



白雪ちゃんがミキオくんを指している。



“アイツ”っていうのは、きっと郁実のことだよね?



「立ち直れねー、家族ってなんだよ。鈍感女」



「鈍感女?は?あたしが?」



ミキオくんがブツブツ言って、白雪ちゃんが首を傾げる。



「早く気付け」



「えっ、なにに?」



「……言えねえ」










ミキオくんが唇を尖らせながら言うと、ミキオくんの隣にいるヤンキーがお腹を抱えて笑いだした。



「フハハハッ!ミキオもかわいそうに。せっかく郁実先輩がいなくなってラッキーって思ったのにな」



その言葉に過敏に反応する白雪ちゃん。



「郁実がいなくなってラッキー!?どういうことよ!あたしにしたら、最悪の出来事なのに」



「いや、俺からもこれ以上はなにも言えね~。ミキオ、頑張れ!!」



面白がるヤンキーに詰め寄る白雪ちゃん。



話についていけないあたしの腕を、ミキオくんが強引に引っ張った。



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