学校一のモテ男といきなり同居

「ミキオくん、もう戻る？白雪ちゃんが待ってるよ」



背中を押すと、苦笑いをしている。



「待ってねえよ。俺、そーいう位置づけ」



「そんなことないよ。頼りにされてると思うよ」



「どーだか…ま。真央先輩が言うみたいに、ちょっと本気になってみよーかな」



「…え」



「真央先輩みたく、俺も結構一途かも。全く相手にされてねーけど、姫のこと、ずっと好きだし。

俺ら、そーいうとこがちょっと似てるのかな」


「うん…そうかも。応えてもらえないからツラいけど…好きな人を思ってるときって、幸せだよね」



「あー、わかる。たまに浸ったり？ふたりだけの思い出とか」



「そーなの」



まさかミキオくんとこんな話ができるようになるなんて。



嫌なこともいっぱいされたけど、



好きな人を思うが故の行動だったんだよね…。



あたしの想い、ミキオくんの想いが、



いつか、それぞれの想い人に届くといいな。