学校一のモテ男といきなり同居
駅に着いて、ホームに移動すると…




まだ電車が来ていないみたいで、ホームに上がる階段のすぐ側に草野くんが立っていた。




あたしが降りる駅の改札は、階段の上がり口に停まる車両に乗るとちょうどいいんだよね。




だけど今は草野くんが立ってるし、違う車両に乗ろう。




草野くんがあたしをチラッと見たから、会釈して通り過ぎようとすると。




「そうやって、俺を避けようとしてる?」




そんなことを言われてしまった。




もしかして、草野くんを傷つけちゃった!?




ホントは、全然違う理由なのに……。




「違うよ、あたしの問題なの…」




「どういうこと?三沢さんの問題って。俺でよければ、力になるよ」




「ううん……」




ストーカーのことを話しても、今さら……と思われるかもしれない。




それより、あのことを話す自信もない。




忘れたはずの記憶を、



蒸し返されるのが、怖い……。



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