学校一のモテ男といきなり同居
郁実……



今すぐにでも、会いたいよ。



そんなこと、叶わないって頭ではわかってる。



だけどいつだって、



不可能を可能にしてきたでしょ?



あたしだけの、



スーパーヒーローだもん。



また絶対に、



突然あたしの前に現れるはず……。












「……コホン」




草野くんの咳払いで、我に返る。




「あっ……なに?」




「いや、没頭してるみたいだから……邪魔しちゃいけないとは思ったけど。お母さんが迎えに来たよ

さっき、三沢さんの家に連絡を入れておいたんだ」




「ええっ、そうなの!?」




「ああ、下で待ってる」



あたしがこんなことになって、お母さんにも心配かけちゃうな。



ベッドから出て、草野くんに頭を下げた。




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