学校一のモテ男といきなり同居
「あ……りがとう。今日も十分、草野くんに頼ってるよ」




「俺のポイント上がった?」




にこやかに言われ、あたしは軽く頷いた。




……自分のことを好きでいてくれる存在って、




なんだかこそばゆい。




だけど、安心できる……。




草野くんとは、いい友達になれそうなんだけどな。












部屋を出ようとしたとき、




草野くんが呟いた。




「彼氏になるのは無理そうだから……せめて、一番の女友達でいてくれるかな」




「……えっ?」




「だってさ、井上の記事見ただけで泣いてるし。どう頑張っても、俺には勝ち目がない」




「え……と」




「それでも、好きだよ。心変わりしたら、いつでも俺のところにおいで」




「ええっ、どっちなの!?」




「だから下心があるって言ってるだろ?女友達だけど……いつでも彼女の席は空けておくから」




「やだっ、もう。困らせないで」




「ハハッ!三沢さんは、やっぱりかわいいな…」




草野くんが目を細めて、愛おしそうにあたしを見る。




「間違ってるよ。あたし、結構凶暴だよ。暴言吐くし、全然かわいくない」




「そんなことないよ。俺の中では、妖精のイメージ」




よっ……妖精!?



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