学校一のモテ男といきなり同居
西原さんっていう、黒髪ロングが魅力的な綺麗系の女の子。




「西原さん」




声をかけると、不思議そうにあたしを見つめる。



だよね…話したこともないし。




だけど、構わず話し続けた。




「これ、拾ったの」




生徒手帳を差し出すと、驚いている。




「ええっ……どこでこれを?」




「廊下の隅に落ちてたよ」




「ありがとう……」




あたしの手から生徒手帳を受けとると、そのまま立ち去ろうとするけど、ひきとめた。




「待って!最近カバン盗られたりした?」




「……どうしてそれを!?」




やっぱり!




「あたしも、同じだったの。あたしの場合は、電車で寝てるときだったんだけど」




「そうなんだ!?一体誰がこんなことを?」




「わからないけど……ひどいよね。最近身の周りで変わったことは?」




「特に……あ。そういえば…彼氏にフられたの」




「えっ!?」




「他校の子と付き合ってたんだけど、どうしてか彼の学校の子に変なチェーンメールが届いて。二股なんて余裕だとか、あたしの悪口ばっかり。

しかも、彼まであたしが男を家に連れ込んだとか言い始めて……きっと、そうまでして別れたかったんだよね」




チェーンメール!?




それって、あたしのときと同じだ……。




「連れ込んだってどういうこと?」




「あたしのウチから、ウチの制服を着た男の子が出て行くところを見たって。あたし、男友達をウチに呼んだこともないのに、ヒドイよ……」












あたしの嫌な予感が、





的中した。





きっとその男の子は……




草野くん?





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