学校一のモテ男といきなり同居
美術の間、草野くんは話しかけてこなかったけど、
後ろから視線を感じて振り返る。
すると、あたしの方を見て微笑んでいた。
……ここで笑顔を返すほど、あたしは人間ができてない。
怪しいと思ったら、もう疑わずにはいられない。
そのまま黙って前に向き直る。
……こんなことしたら、逆に怪しまれる?
今朝まで普通に接してたのに、変に思われるよね…。
美術が終わったあとも、友ちゃんを連れてそそくさと美術室を出た。
そして、廊下の隅でコソコソ話。
「友ちゃん、相談があるんだけど…」
「なに?」
「草野くんのこと…」
「付き合ってもいいかっていう相談?」
「ちが~う!!あたし、もしかしたら草野くんにストーカーされてるかも」
「……へ?」
友ちゃんは唖然としてる。
「ハッキリとはわからないけど…前に生徒手帳を盗られたでしょ?あのときケータイも無事でなにかおかしいなとは思ってたんだけど…。
もしかしたら、盗ったのは草野くんかもしれないの」
「え~?そんなのありえないでしょ!」
ゲラゲラ笑って、まるでとりあってくれる様子もない。
だけど一番信頼できる友達に、現状を知って欲しいあたしは必死で説明を続けた。
「あたしも信じられないけど…草野くんのカバンの中に、家の鍵らしきモノがたくさん入ってたの。
それと一緒に生徒手帳が入っててその子のところに行って聞いたら、あたしがカバンを盗られたときと同じ状況だったの」
「ええっ……そうなの!?」
「うん……」
後ろから視線を感じて振り返る。
すると、あたしの方を見て微笑んでいた。
……ここで笑顔を返すほど、あたしは人間ができてない。
怪しいと思ったら、もう疑わずにはいられない。
そのまま黙って前に向き直る。
……こんなことしたら、逆に怪しまれる?
今朝まで普通に接してたのに、変に思われるよね…。
美術が終わったあとも、友ちゃんを連れてそそくさと美術室を出た。
そして、廊下の隅でコソコソ話。
「友ちゃん、相談があるんだけど…」
「なに?」
「草野くんのこと…」
「付き合ってもいいかっていう相談?」
「ちが~う!!あたし、もしかしたら草野くんにストーカーされてるかも」
「……へ?」
友ちゃんは唖然としてる。
「ハッキリとはわからないけど…前に生徒手帳を盗られたでしょ?あのときケータイも無事でなにかおかしいなとは思ってたんだけど…。
もしかしたら、盗ったのは草野くんかもしれないの」
「え~?そんなのありえないでしょ!」
ゲラゲラ笑って、まるでとりあってくれる様子もない。
だけど一番信頼できる友達に、現状を知って欲しいあたしは必死で説明を続けた。
「あたしも信じられないけど…草野くんのカバンの中に、家の鍵らしきモノがたくさん入ってたの。
それと一緒に生徒手帳が入っててその子のところに行って聞いたら、あたしがカバンを盗られたときと同じ状況だったの」
「ええっ……そうなの!?」
「うん……」