学校一のモテ男といきなり同居
今日の放課後は、描かないってことだから…


もしかしたら、誰かの家に忍び込むのかもしれない。


白雪ちゃんには、生徒手帳の持ち主ふたりの名前を告げておいた。


どちらも美少女で有名らしく、すぐにわかってもらえた。


今日はどっちの家に行くの!?


放課後になるまで、気が気じゃなかった。








放課後、あたしは何の気なしに美術室に立ち寄った。


人気のない別校舎にある美術室は、静かすぎてかなり不気味。


ここまで来ると…


草野くんがいない間に、今描いている作品を、見てみたくなった。


悪いことをするような人だと、信じたくない気持ちもある。


作品を見たところで、真実がわかるわけでもないのに、


どんな風にあたしを描いているのか…


どんな風に、あたしのことを見ているのか…


無性に知りたくなったんだ。



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