学校一のモテ男といきなり同居
実は草野くんは、生い立ちが複雑で…。
医者の息子ではあるけれど、草野くんは前妻との間にできた子。
母親はいわゆる継母で、家では小さい頃からよそ者扱いだったらしいの。
絵の才能があることだけが唯一人に誇れること。だけど、それさえも家庭では誰も認めてくれない。
そのうち他人の家庭に興味を持つようになって、
住む家がなくなってもあたしのウチに居候して、
自由奔放やりたい放題なのに、なぜか人に認められる郁実を妬ましく思っていたんだとか。
去年たまたま起きたストーカー事件で騒ぎが大きくなったことを利用して、草野くんが郁実を陥れて…今に至る。
成功したつもりでいたみたいだけど、
郁実は、全てお見通しだったってことだよね。
「草野くん…そういえば夕ご飯に誘ったとき、少し様子がおかしかったの。
あのときあたしが、もっと突っ込んで聞いておけばよかったのかな…だけどその後は嬉しそうだったから、そのままスル―しちゃってた」
「そんなことない。だからって…やっていいことと、悪いことがある。不法侵入なんて、立派な犯罪だしな。
真央は誠意を持って接してた。それだけで、十分だよ」
「うーん……」
まだモヤモヤしてるけど、郁実がそう言うなら…そうなのかな。
医者の息子ではあるけれど、草野くんは前妻との間にできた子。
母親はいわゆる継母で、家では小さい頃からよそ者扱いだったらしいの。
絵の才能があることだけが唯一人に誇れること。だけど、それさえも家庭では誰も認めてくれない。
そのうち他人の家庭に興味を持つようになって、
住む家がなくなってもあたしのウチに居候して、
自由奔放やりたい放題なのに、なぜか人に認められる郁実を妬ましく思っていたんだとか。
去年たまたま起きたストーカー事件で騒ぎが大きくなったことを利用して、草野くんが郁実を陥れて…今に至る。
成功したつもりでいたみたいだけど、
郁実は、全てお見通しだったってことだよね。
「草野くん…そういえば夕ご飯に誘ったとき、少し様子がおかしかったの。
あのときあたしが、もっと突っ込んで聞いておけばよかったのかな…だけどその後は嬉しそうだったから、そのままスル―しちゃってた」
「そんなことない。だからって…やっていいことと、悪いことがある。不法侵入なんて、立派な犯罪だしな。
真央は誠意を持って接してた。それだけで、十分だよ」
「うーん……」
まだモヤモヤしてるけど、郁実がそう言うなら…そうなのかな。