学校一のモテ男といきなり同居
「俺がずっと側にいるから…安心して。もう、怖がらなくていーよ」




郁実の側にいると、ドキドキする。




もちろん、キスなんてしなくても幸せな気持ちでいっぱい。




とはいっても…




こうやって、全身で包み込むような愛情を見せつけられると、




従いたくなる。




そっと目を閉じるとすぐ、唇に柔らかいモノが触れた。




郁実はあたしの背中をキツく抱き寄せ、貪るようなキスをする。




これまではあたしが拒否してたから、



チュッとか、その程度しかしたことがない。



初めての激しいキスに、緊張でどうしたらいいのかわからない。



されるがままに身を任せていると、郁実がククッと笑った。















「怒んねーんだ?」



「おっ…怒るって、どういうこと!?」



「真央は、短いキスが好きなんだろ?」



「そっ、そんなことないよ!あの頃は…一緒に住んでたから、変に恥ずかしかったっていうか……」



「じゃ、今はいい?」



「いいっていうか…え、と」



「体が、拒絶してない。心も、全部俺のモノだろ?」



ニヤッと笑う郁実に、失笑しちゃう。



「もうっ…郁実って、全然変わらない……」



「は?」



「そうやって、ちゃんとあたしの気持ちを確かめてくれるんだよね……もっと、いっぱいキスしていいのか…確認してるんでしょ?」



図星だったのか、目線を上にあげてバツの悪そうな顔をしてる。



郁実って、こういう人。



強引に見せかけても、突っ走らないであたしの気持ちを汲んでくれる。



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