学校一のモテ男といきなり同居
「いいよ…郁実になら、なにされてもいい」




「マジで?親、いるよ」




お母さんたちの寝室を指差し、郁実がフッと笑う。




「いいの…声、ガマンするから」




「いや、声って……ゲホゲホッ!!」




想定外だったのか、いきなりむせてるし。














「ダサ…」




「は!?お前なーっ、上げたり落としたりやめろよな」




「アハハ、おもしろい」




「そーいうイジワルするようなヤツには、これやんねーぞ?」




「…きゃっ、なに!?」




首筋に、冷たい感触。




そっと手に取ると、それは部屋のカギだった。




「え……なに、これ」




「合鍵」




草野くんの合鍵のこともあるし、何のことかわからず、



一瞬、頭が真っ白になった。



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