学校一のモテ男といきなり同居
「合鍵……って?」




「俺の部屋の。これからは、お前が俺んちに来いよ」




その言葉は嬉しいけど、動揺が隠せない。




「郁実……誰かと一緒に住んでるんだよね?なのに、合鍵なんて渡されても困るよ…」




「一人暮らししてんの。だから、いつでも時間気にせず会えるから」




「ひっ……一人暮らし!?」




「そ。快適だぜ~」




呑気に笑ってるけど、あたしの頭は大混乱。















「ちょっと!?さっきはそんなこと、一言も…」




「タイミング逃しただけ。このアルバムも、ウチに置いててもいーし…これからは俺のこと、好きなだけ束縛していーよ」




あたしの指を軽く握り、その手を口元に持っていきチュッと音を鳴らす。




そんな行動に、あたしの心臓はもうバックバク!




「だけどあんまり連絡できないって…」




「連絡はできないけど、家には帰るから。いつも真央が部屋で待っててくれたら、うれしーな」




「いや…あの、うれしーなって言われても…あたしだって学校があるし、そんな頻繁には行けないよ」




「現実的なこと言うなよなー。もっと夢見ようぜ?」




「夢って!あたしは真剣に話してるのに……って、きゃあっ!」




突然、郁実に抱きよせられて、



もう反論する気にもなれない。



空いた時間を埋めるように、ギューッと力強く抱きしめてくる。



体中に郁実の愛がジワジワと染み渡っていくようで、すごく心地良い。



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