学校一のモテ男といきなり同居
「起きてよ、学校に行かなきゃ」




背中側からユサユサと揺すると、眩しそうに目を開けてあたしをチラッと見る。




「大丈夫…俺、今日は休むから……」




「いや、そうじゃないでしょ!あたしの絵をとりに行かなきゃ」




寝ぼけてたみたいで、あたしの言葉でガバッと起きあがってる。




「そうだった、やべ…今、何時?」




「6時…」




「時間ねーじゃん、行くぞ」




ベッドからおりて、その場で着替え始める。









え……なに?




「きゃっ…やめてよ!ここ、あたしの部屋だよ」




「なに言ってんの?これから同じ部屋に寝泊りするんだろ?このぐらい、慣れろよ」




「おっ…同じ部屋に寝泊りって!しないからっ!!」




「えー、マジで?俺、そのつもりなんだけど。部屋に遊びに来たら、泊まってくだろ?俺のベッドで、一緒に寝よーな」




「は…はあっ!?泊まりません~っ!!」




「チッ、そっか。早く着替えろよな、下で待ってる」




そう言ったあと、笑いながら部屋を出ていった。














もうっ、冗談なんだか本気なんだかよくわからない。




今日も、朝一から郁実のペースだ。




ドキドキしながら制服に着替えて、急いで1階におりた。





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