学校一のモテ男といきなり同居
「嫌いだったら、とっくに別れてるよ。仕事に影響が出るから別れたのかと思って、責任感じてたの」


女の子はケラケラと笑い続けている。



「え…仕事って?郁実、あたしと離れている間に…もしかして、学校を辞めて…働いてたの!?」



だから忙しくてあえないとか、夜遅いとか…そんなことを言っていたのかも。



混乱していると、女の子があたしをソファに座らせる。



…あれ。



顔を上げて驚いた。



グレーの事務机と、机には書類の山。



壁には何やら細かく書かれたスケジュールが貼ってあり、



どう見ても、ラブラブな雰囲気の部屋じゃない。



ふたりで住むには、余りにも色気のない部屋。



というか、どう見ても…



オフィス。



キョトンとしていると、女の子があたしにペットボトルのお茶をくれた。



「そんなことないよ。あ、こんなのでごめんねー。まだうちも小さい事務所で、軌道にのってなくて。

だけど郁実くんのおかげで、最近は仕事も少しずつ増えてきてるの」



そして女の子は、学校にはちゃんと通ってるからと付け加えた。








そんなあたしは、ますますパニック。



仕事って?



事務所って…何の話?


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