学校一のモテ男といきなり同居
「俺らのお世話係。郁実ちゃんのおかげで事務所も潤ってきたし、新しく雇ったらしー」




「へー」




ニヤニヤしながら、あたしの顔を覗きこんでくる。




ちょっと、怖いかも。




一歩後ずさると、それでも近付いてきた。




「きゃっ……アンタなんなの?近すぎ!!」




イケメンさんは年上っぽいから遠慮してる部分があったんだけど、タメかもと思うと、ついいつもの調子で文句を言ってしまった。




「そんな言い方すると、もっと近づくぞ?」




「嫌がらせなら、間に合ってます。他あたって」




「…は?」




郁実と最初に出会ったときもそうだったけど、こういう馴れ馴れしいタイプが、あたしは苦手。




郁実のことは好きになったけど、やっぱり慣れない。










このまま引き下がってくれると思っていたら。




「なんか、ゾクゾクする。なに、コイツ。超タイプなんだけど」




へっ……!?




嫌がったのが、逆効果なんて!




男性不信は完全に治ってないみたいで、そんな言い方をされたら全身に鳥肌がたった。



「おい、やめろって。この子がやめたらウマい飯が食えなくなるじゃん。食ってみろよ~、やっと人間の食いもんにありつけた」




イケメンさんはそんなことを言いながら、茶髪の男の子を手招きする。



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