学校一のモテ男といきなり同居
「待てよ、郁実のってどーいう意味だよ」




茶髪の男の子が焦っている。





「そのまんま。俺の彼女だから。それに、バイトの子じゃねーし。ただ、今日部屋に呼んだだけ」




「ええっ!?バイトじゃねーの!?」




「ちげーよ。こんなところでバイトなんてさせられるか。

高木ちゃんぐらい女を意識させない子じゃないと、ここで働くのムリだろ。間違いなく、お前みたいなヤツに狙われる」




「うっ」




図星って顔で、茶髪の男の子が黙りこむ。




ってことは、郁実は高木さんを女の子として意識してないの?




郁実がそう言うなら、ふたりの間柄を、誤解しなくていいのかも…。




「そんな言い方して~。いつも高木とイチャついてんだろ、正直に言えよ」




「は?」




茶髪の男の子の言葉に、郁実の顔が険しくなった。












「こないだも、部屋で2時間もふたりっきりで何してたんだよ」




「勉強教えてもらってたんだよ。つか、そーいうのここで出すなよ。コイツ、誤解するから」




「ムキになってるところが怪しーな。勉強って、何の勉強……うわっ!!」




急に、郁実が茶髪の男の子に襲いかかった。




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