学校一のモテ男といきなり同居
「…ちょっと、ふたりだけにして」



え…。



郁実はあたしの方を見ることもなく、高木さんを連れて別室に入ってしまった。



ウソ……、



なんだろう、この…取り残された感…。



事務所の経営者だし、高木さんのフォローの方が大切だよね。









でもあたしだって、少なからず傷ついてる。



そんなこと、今の郁実にはどうでもいいことなんだよね。



あたしだって、それが当然だと思いつつ、



優先順位が、わからなくなってくる。



もっと、あたしを見て。



郁実が大切にしたい人は、



誰なの?



考えても仕方のないことを、心のどこかで思ってる。



こんなあたし、嫌なのに…



汚い気持ちが、止まらない…。



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