学校一のモテ男といきなり同居
もし親に勘当されているならどういう経緯なのかはわからないけど、



高校には、一応通っているらしい。



あたしのせいで…郁実の全てを狂わせたんだとしたら、



取り返しのつかないことをしてしまったと、思わざるを得ない。



あたしのために、全てを捨てたってことになる。



なのにあたしには何も告げず、



ずっとひとりで苦しんでいたのかもしれない…。



星野さんの話を聞いて、テンションがどんどん落ちていく。



それに気づいたのか、星野さんが心配そうに顔を覗きこんできた。







「話さない方が、よかったかな…」



「いえ、そんなことは…。想定外のことが多すぎて、少しショックなだけで…」



「想定外…か。郁実ちゃんが、キミに全部黙っていたこと？」



「そうじゃないです…郁実には、もっと違う未来が待っていたはずなのに…あたしのせいで、こんなことに…。

郁実は、あたしのために親とケンカして、学校も辞めるハメになって…」



そう言うと、星野さんが首を横に振った。



「そんなことないって！毎日体力的にはキツいけど、楽しいって言ってるよ。勉強嫌いだし、働く方が合ってるとも言ってた」



「え…」



「自分がしたかったのは、こういうことだって。バイトのおかげで人脈も広がるしね。

今のCMの話だって、自分で見つけて来たんだからさ」



「そうなんですか…？」





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