学校一のモテ男といきなり同居
「ここに来たときはそうだったんだけど、郁実がホントにしたいことなら…応援するって言ってくれたみたい。

高校だけでもちゃんと卒業して、芸能活動も在学中に結果を出さないと、連れ戻すって」




「そうだったんだ……」




「だからね、時間がない郁実に合わせて、寝る前に勉強を教えてるの」




ってことは、部屋にふたりっきりだったっていうのも…そういうこと?




「そっか~、俺はてっきり…。なんでもないなら、安心だね」




そこで星野さんが苦笑いをしながら、あたしをチラリと見た。












「郁実と…部屋にふたりっきりって、ちょっと気分悪いな」




思わず正直に言ってしまった。




そしたら高木さんが慌てている。




「そうだよね、真央ちゃんに変な心配かけちゃダメだよね。余計なことはしゃべるなって郁実に口止めされてたのに…色々話しちゃった。どーしよ、郁実には言わないで?」




弁解してるし、悪い人じゃなさそうだから…あたしも変に妬くのはやめなきゃね。




「うん…でも気になるから、郁実にこのこと相談するね。オープンスペースで勉強したっていいよね。

それに高木さんだって疲れてるのに、勉強教えるなんて優しいね。ありがとう…」




「あたしはいいの。それに、あたしが言い出したの。ここで勉強すると、邪魔が入るし……部屋の方が集中できるよね。

みんなに変に思われるといけないから、30分だけってことにしてる」




そしたら星野さんが、アハハと笑う。




「この間2時間郁実ちゃんの部屋にこもってたのは、たまたま熱が入ったっていうわけか!なるほど~」




合わせて高木さんが、ハッとした顔をした。




「あのときは…郁実が寝ちゃって……あたしも仕事が残ってたから、ついでに郁実の部屋でしてたの」



ドキッ。
























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