学校一のモテ男といきなり同居
「言ってる意味がわかんないよ……今日の郁実、どうかしてる」




そのまま2階に逃げようとした高木さんのバッグを、郁実が掴んで引っ張った。





「やっ……やめてーっ!!きゃあっ!!」




バッグを奪うと、郁実が中から小型のデジカメを取り出した。




郁実はバッグを脇に抱えたまま、デジカメを操作している。




高木さんは抵抗するでもなく、階段の途中で立ちつくしていた。












「こーいうこと、すんなよ……お前のこと、ずっと信用してたのに……」




やり切れない表情をして、郁実がデジカメの撮影画像を高木さんに突き付ける。




「うわああぁぁ……」




高木さんは、その場で泣き崩れてしまった。




「見せて……」




郁実の手からデジカメを受けとると、そこに映っていたのは、




さっきのあたしたちと思われる姿。




何度もキスを交わす場面が、しっかりとおさめられていた。






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