学校一のモテ男といきなり同居
今日からしばらく会えないし、ここは恥をかき捨てよう。




頷いたあと、郁実をジッと見つめる。




「ねぇ……今日、婚約したいな。口約束だけでもいいから…」




恥ずかしいけど、もう言っちゃう!




高木さんからの重圧に打ち勝つには、こうやって気持ちを高める以外にない気がする。




「いーよ。真央のこと…一生大切にする。真央も、俺だけを想って生きること。これでいい?」




小指を絡め、甘い視線を落とす。




「うん……誓います……」




「ハハッ、婚約っつーか結婚式みたいだし」




「ちょっ、笑わないでよ!だって、そー言うしかなくない?」




「だな。それでいーと思う」




相変わらずクスクスと笑う郁実を、恥ずかしくて直視できない。







けど、恥ずかしいついでに言っちゃおう。 



「これで、婚約したから。郁実は今から、あたしの婚約者だよ」



「わかってる。だったらお前は俺の未来の、お嫁さん?」



キャーッ!



お嫁さん、なんて。



嬉しくて、舞い上がっちゃうよ。


  
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