学校一のモテ男といきなり同居
さっき、お互いの気持ちを確認したつもりだったけど……




郁実だって、やっぱり不安になるのかな。





あたしこそが、そういう空気を醸し出していた?





そうだよね、住む世界が違うだとか……そういうことで、寂しい自分の気持ちを慰めようとしていた。






「どうしよう……」





「え?」





「好きすぎて、いっつも思いが溢れそうになるの。だけど連絡とりたいときにとれないし、気持ちを抑えるしかなくて……」




そう言うと、郁実はバツが悪そうに俯いた。





郁実を責めるつもりなんて、ない。





こういう世界でやっていく郁実を応援したいって思ったことは事実。





あたしも、できるだけのことはしたいって思ってた。





「だから、別れようとか……そんなこと、何度も考えた……」





「ゴメン……俺……」





「でも、ホントに別れたら……あたし、きっと何も手につかなくなる。仕事だって、郁実が頑張ってるからこそあたしも頑張れる。

離れてるけど、たまには会えるし……郁実がいなかったら、キツい仕事だしすぐに辞めてた」





「真央……」





郁実がベッドから起きあがり、あたしのもとへ歩いてくる。





そして、そっと抱きしめられた。




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