学校一のモテ男といきなり同居
そのままどちらともなく唇を重ね、




ここがどこなのかも忘れるぐらい、何度も何度もキスをする。




幸せの最中、




唸るような車のエンジン音で、我に返った。




しまった!!




誰かに見られた!?




駐車場には車が何台か停まっているから、どの車が今の音を出したのかよくわからない。




「写真、撮られてたらどうしよう……」





「大丈夫だろ。じゃ、行く。また連絡するな」




郁実は、今さらのようにポケットから出したサングラスを急いでかけている。





そして、もう一度キス。





「わっ、もう早く行きなよ!」





こっちが慌てるってば!





へへっとイタズらっぽい笑みを浮かべたまま、郁実は停めていた車に乗りこむ。





そして、アクセルをふかしあっという間に走り去って行った。















ふう~!





あたしも、早くホールの中に入ろう。





カバンをとって行こうとすると、誰かに呼びとめられた。






「おい」





ドキーッ!!






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