チョコよりも甘く
「中島くんってすごいモテるんだよねー、」

葵は紗姫の目を見つめて言った。


確かに玲汰はモテる。
一般的に見てカッコいい。


黒髪にメッシュをいれてて、制服の着こなし方がお洒落!



あたしはそんなにタイプじゃないけど。



「みんなキャーキャー言ってるよね、」


紗姫は確かめるように言い、財布をバッグにしまった。


「うん。……紗姫と名前で呼ぶほど仲良かった?」





葵が不思議そうにあたしを見てくる。



あたしと玲汰には接点がないから、そう思うのは無理もない。





「えっとぉ・・・なんかこの前いきなりメール来てね、あたしと仲良くなりたいって言われて…」



「で?」

控えめに言うと、葵が興味深々に聞いてきた。



「それで…名前で呼ぶことになって…、チョコちょーだいって言われたの。」




葵は少し考えこみ、真剣な顔で言った。




「うーん。それ絶対中島くん、紗姫のこと好きだよ!」


一瞬2人とも固まった。


「あははっ、ありえないよー!他の女子とも仲良いじゃん」



「でも絶対そうだって!……あ、中島くんって南城くんと仲いいから、いろいろ聞き出せるかもね!」



「う、うんっ」










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