チョコよりも甘く
ガラッ―――


保健室は真っ暗で、誰もいなかった。




「先生いないけど?」

「あ、今ちょっと出かけてるって…」




倉田先生は今ごろ葵と一緒に病院にいる。

葵、大丈夫かな…




「…じゃ、玲汰のこと寝かせるよ」




龍斗はベッドに玲汰を寝かせ、布団をかけた。
そして、隣のベッドに座った。





「……。」



紗姫は冷えピタと体温計を取り出し、玲汰のところに行った。
玲汰はすごく苦しそうだった。



紗姫は制服を脱がせ、体温計を挟もうとした。







すると、



「さわんな。」



ボタンを外そうとしたとき、龍斗が低い声で言った。




顔をあげると、龍斗が怒った顔をしていた。






「でも…」




紗姫が言いかけたとき、いきなり腕をつかまれ、隣のベッドに引きずられた。


龍斗…痛いよ、
―――ごめんね。






そして龍斗はカーテンを閉め、紗姫の腕を後ろで縛った。




「俺以外の男、触れようとしたから罰。」

龍斗はそう言うと、今までにないような嫉妬で満ちたキスをしてきた。
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