チョコよりも甘く
ガラッ―――


その時、龍斗が戻ってきた。




「中井、片つけてきた。」





どうやら龍斗から、玲汰はカーテンで見えなかったようだ。



そう言うと、紗姫の隣に座った。





…ごめんね。

龍斗がいない間、一瞬だけ、玲汰の方に心が向いたの…




紗姫は心の中で謝り、そっと心にふたをした。






「何て言ってたの?」



紗姫が尋ねた時、玲汰がカーテンを開け、紗姫の隣に座った。



そして龍斗は紗姫の肩を引き寄せ、玲汰をじっと見た。




「絶対紗姫は渡さない。」




龍斗が真顔で言うと、玲汰は余裕の笑みを浮かべた。



「奪うって言ってんじゃん、」






ねぇ、玲汰…
あたしの心が揺れたって、分かったの――――?
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