チョコよりも甘く
そんなことを考えるてるうちに、授業が終わった。




「紗姫ー、」




紗姫がとり忘れたノートを写していると、廊下側から声がした。

振り向いた先にいたのは、龍斗…と、玲汰だった。




「どうしたの?」



紗姫は不安を抱きながら、2人のもとに駆け寄った。



すると2人は何にも言わずに歩いていった。






何だろう…

龍斗も玲汰も、怖い顔している。





ついて行くのに少しためらったが、紗姫は2人のあとを追った。









2人の行き先は体育館裏だった。



角を曲がると、傷だらけの中井くんが横たわっていた。






「紗姫…こいつ、どうしたい?」




龍斗は中井くんの腕をつかみながら言った。





紗姫は目をそらした。
そんな光景を目の当たりし、正直すごく嫌だった。





「どうもしたくない、」



中井くんは仮にも葵の彼氏だし…葵のすきな人。
あたしがその人をどうしろなんて…いえない
< 111 / 172 >

この作品をシェア

pagetop