チョコよりも甘く
 次の日、あたしたちはHR後に急いで着替えた。


「1限目から体育ってやだよねー」


葵はダルそうに言うと、髪を縛り始めた。


月曜日は大嫌い!
体育の次に音楽、と移動教室が連続である。


紗姫は音楽の教科書をロッカーから取り出して言った。



「しかもバスケじゃん。」


「あたしバスケ苦手ー」





運動が少し苦手なあたしにとって、長距離とかバスケやサッカーはあまり好きなものではない。


でも、体育自体は好き!







「その後、音楽テストじゃん!?」


教室を出た葵が、時計を見ながら言った。

あと3分でチャイムが鳴る。


「えー!?知らなかった…っ」








あたしたちは走って体育館に行った。






「うー、寒いっ!」


準備体操を各自で行い、もうみんなバスケをしていた。


キョロキョロと周りを見ていたら、みんなが声をかけてきた。



「紗姫、葵ー!一緒にやろー!!」

「「うんっ」」





あたしたちは、先に始めていたみんなと一緒にすることにした。




「うわっ、未花すごーい!!百発百中じゃん」


シュート練習はすごく楽しい。
外れても入っても、的を狙うことに集中できる。


「バスケ部だもんっ」

「バスケ部でもそんなできないよー」




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