チョコよりも甘く
「ただいま―。」
小さな声でそう言ってみた。多分みんな寝ているだろう。

すると奥から物音がして、佑がでてきた、

「ねぇちゃん、お帰り。」

佑は2人分の飲み物と、軽食をプレートに乗せて二階へ上がっていった。


何事だろうと思いつつも靴を脱ぎ、しまおうとすると、ヒールの高いブーツが置いてあった。



あたしのじゃない。


(ってことは、佑の彼女かっ!!)

あたしは1人でニヤッとした。


こんな夜遅くに、彼女が来てるなんて…。



佑を客観的に見ても、かっこいいとも可愛いとも言えないけど、性格が良いと評判で、あるいみ自慢の弟である。



きっと初カノだろう。
< 137 / 172 >

この作品をシェア

pagetop