チョコよりも甘く
……

 龍斗は玲汰と一緒に校舎の空き教室へ行った。




「お前どういうつもりだよっ!!」



玲汰が龍斗の胸座を掴んだ。





「別に両想いだから付き合ってんじゃん。」



龍斗は逆なでさせるように言った。



「俺が紗姫のことすきなん知ってんだろ!」


「ああ」





玲汰の怒りが頂点に達したのだろう。


拳を龍斗に向けた。

龍斗は当たる直前に手で抑えた。




「いくら玲汰でも、紗姫に手ェ出したら許さねーから。」
と言って、ドアの方へ歩いた。



「隙あれば絶対奪うからな、」

「どーぞご勝手に。奪わせないけど」


それだけを言い、教室を出た。






本当は俺だって悪いと思っていた。
1か月前に、玲汰が紗姫のことすきだと聞いて、すごく焦った。






龍斗は複雑な気持ちを抱きながら、紗姫のもとへ向かった。


……

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