チョコよりも甘く
 龍斗と玲汰、何してるのかな…
もう5分経ってるのに。



紗姫が不安そうに携帯の画面を確認していると、巻き髪で大人っぽい女の子が近づいてきた。



「高瀬さん…だよね?」




そして、その女の子にいきなり声をかけられた。




「そーですけど…?」



控えめな態度の紗姫に、その子は強めに答えた。



「私、1年A組の藍川莉子。いきなりだけど、龍斗と別れてくれる?」




は?何この女…ホントいきなりすぎ!



「嫌です。別れる気ありませんから!」


さすがに紗姫もイラつき、対抗した。



「迷惑なのよね。あなたみたいな人」


そんな紗姫をよそに、莉子は話を進めた。


「はあ?」







「私と龍斗、婚約してるから。」




そのとき、龍斗が戻ってきた。



< 23 / 172 >

この作品をシェア

pagetop