チョコよりも甘く
「うわっ、お前なんで泣いてんだよ!?」


龍斗は焦るように言った。



「…う、だっ、だってぇー」





紗姫は学校で莉子に聞いたことを話した。









「親が勝手に決めただけで、俺は婚約したなんて思ってない!!」

「でも抱きついたとき、拒否らなかったでしょっ…ひっぅ」



龍斗の顔が硬直し、言い訳にならない言い訳をしてきた。




「そんなの他の女子だってやってくるだろ?莉子だけじゃないって!」

「龍斗の馬鹿あ」



紗姫は子供のように泣き出した。





龍斗はあたしのこと鈍感って言ったけど、龍斗の方が鈍感だよ。
ホント玲汰の言う通り…


これから先、上手くやっていけるかわからない。






でも…やっぱり、別れたくない!!






「ごめんな、マジでごめん!」

龍斗は紗姫の背中に手をまわし、ギュ―ってした。




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