チョコよりも甘く
そう言って葵は両方ともカートに入れ、レジの方へ歩いていった。


「え…生チョコやめたんじゃないの?」


あたしがそう聞くと、葵は不気味に笑った。


「ふふふっ」

「キモいって!!」

「可哀想な紗姫にあげようかと思いましてね」


葵がからかうように言った。





か、可哀想!?あたしが?




「なんで可哀想なの!?」

「こんな季節に彼氏がいないからね。」




え?


あたしってみんなに、彼氏がいないからって可哀想って思われてるんだ…


そりゃぁ欲しいですけど。
片思い中なんだよね…



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