チョコよりも甘く
「あら、紗姫ちゃんいらっしゃい」
「おじゃましまーす。」
家に着くと、葵のお母さんが温かく迎えてくれた。
おばさんは背が高くてすごく綺麗。
葵と同じく黒髪のストレートで、目がパッチリしている。
性格も朗らか。
あたしのママとは大違い!
「好きなように使ってね。」
おばさんはそう言うと、スリッパを用意し、リビングへ戻っていた。
「本当はあんなんじゃないよっ!普段は鬼みたいだから!!」
おばさんがリビングへ戻ったのを確認すると、葵が小さい声で呟いた。
「えぇ゛!?」
紗姫が変な声を出すと、葵が「何その声」と言わんばかりの目で見てきた。