チョコよりも甘く
「めっちゃいい匂い!!」



リビングでテレビを見ていたはずの大和さん(葵のお兄ちゃん)が、キッチンに入ってきた。



「ちょっとお兄ちゃん!勝手に入って来ないでよ!!」


葵がそう言うと、大和さんは軽く舌を出してべーっとした。


「別にいいじゃんっ」




大和さんはあたしたちの先輩で、元生徒会長。
特別頭いいわけではないけど、みんなからの人気が高い。




「あっ紗姫ちゃん、これ貰っていい?」


あたしの失敗したマ―マレードを指差した。






「まずいですよ…?それに失敗作だし。」

「上手そうじゃん!形悪いけど…」




そう言って、1口、また1口…と食べた。






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