チョコよりも甘く
「うしろ資料とかでごちゃごちゃしてるから、助手席座ってもらっていいかな?」


大和さんは助手席の荷物をうしろに置きながら言った。


「あっ、はい。」



紗姫は大和さんと二人っきりで話した事がなかったため、少し緊張していた。




「じゃぁ、出発するよ。シートベルト締めてね。」

「…はい。」




会話ができず申し訳なかったが、しすぎるのも逆に変なので黙っていた。







「今日作ってた奴、まじでうまかったよ。」


見慣れた外の景色を眺めていると、大和さんが少し照れくさそうに言った。



「あ、どうも…。よかったです。//」



「はぁー、俺も、葵みたいなのじゃなくて、紗姫ちゃんみたいな、料理がうまくて可愛い妹が欲しかったなっ。」



えっ!?



大和さんってこんな口説きキャラだっけ?お世辞キャラだっけ!!?







その時信号が赤になり、車は停止した。

この信号の角にはコンビニがあり、ここを曲がるとすぐ家だった。





「俺にも今度作ってよ…。」


大和さんは紗姫のことを見ながら言った。



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