チョコよりも甘く
…………………
2学期の始業式の日、あたしは先生に頼まれ資料を職員室まで運ぶことになった
「あ、高瀬。悪いがこの資料を持ってきてくれ。」
先生は回収した宿題を紗姫の前にドサッと置いて、押し付けるように言った。
「えー、あたし?」
委員会で遅れ、教室には紗姫しか残っていなかった。
「そうだ。高瀬はお前しかいないだろ?」
「はーい」
紗姫は面倒くさそうに資料を受け取り、先に軽々と歩っていく先生について行った。
「はぁ…(重いよー)」
「あれ、高瀬何してんの?」
長い階段をよたよたと上っている時、後ろから声がした。
振り返ってみると、B組の南城くんがいた。
「んー、先生に頼まれちゃった…」
紗姫がそう言うと、彼は資料を軽々持ち上げた。
「俺持ってくからっ」
「え、悪いからいいよ!」
すごく申し訳なかったが、階段を上っていく彼を止めることができなかった。
「大丈夫だって」
「…じゃ、半分こね」
半分にした資料はすごく軽くて、紗姫の気持ちも晴れた。
職員室までの道のりを、2人はお互いの話をしたりして過ごした。
「どこ中だったの?」
紗姫がそう聞くと、彼は優しく答えてくれた。
「四中、B組の中島とかと一緒。高瀬は?」
「あたしは並中で葵…あ、田山葵と一緒だよ!」
「だからお前ら、入学ん時から仲いいんだ、」
「小学校からだけどねっ」
高校であまり男子と触れ合わなかったから、あたしにとってすごく新鮮な時間だった。
そうしているうちに職員室に着いた。
資料を置いてから
「ありがとね」って言ったら、
「どーいたしまして。」って返ってきた。
そして初めて南城くんと話した日、あたしは彼に恋をした。
………………………
2学期の始業式の日、あたしは先生に頼まれ資料を職員室まで運ぶことになった
「あ、高瀬。悪いがこの資料を持ってきてくれ。」
先生は回収した宿題を紗姫の前にドサッと置いて、押し付けるように言った。
「えー、あたし?」
委員会で遅れ、教室には紗姫しか残っていなかった。
「そうだ。高瀬はお前しかいないだろ?」
「はーい」
紗姫は面倒くさそうに資料を受け取り、先に軽々と歩っていく先生について行った。
「はぁ…(重いよー)」
「あれ、高瀬何してんの?」
長い階段をよたよたと上っている時、後ろから声がした。
振り返ってみると、B組の南城くんがいた。
「んー、先生に頼まれちゃった…」
紗姫がそう言うと、彼は資料を軽々持ち上げた。
「俺持ってくからっ」
「え、悪いからいいよ!」
すごく申し訳なかったが、階段を上っていく彼を止めることができなかった。
「大丈夫だって」
「…じゃ、半分こね」
半分にした資料はすごく軽くて、紗姫の気持ちも晴れた。
職員室までの道のりを、2人はお互いの話をしたりして過ごした。
「どこ中だったの?」
紗姫がそう聞くと、彼は優しく答えてくれた。
「四中、B組の中島とかと一緒。高瀬は?」
「あたしは並中で葵…あ、田山葵と一緒だよ!」
「だからお前ら、入学ん時から仲いいんだ、」
「小学校からだけどねっ」
高校であまり男子と触れ合わなかったから、あたしにとってすごく新鮮な時間だった。
そうしているうちに職員室に着いた。
資料を置いてから
「ありがとね」って言ったら、
「どーいたしまして。」って返ってきた。
そして初めて南城くんと話した日、あたしは彼に恋をした。
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