チョコよりも甘く
葵の言葉を理解したときには、もう目から涙が溢れていた。




「あたし…どうしよう」

葵は不安そうに中井くんを見た。




「知らねーよ。てか、俺じゃないし」





中井くんは葵のことなど考えず、そう言うとすぐに、教室を出て行った。








そして葵は

      その場で泣き崩れた―――。





「あたし、、浮気なんて…1度もしてないのにぃ…」




葵は、恋愛に関してはすごく一途なのに、いつもこうやって勘違いされる。



あたしが支えてあげなきゃいけない。
こんな頼りないけど、あたしが葵を助けるんだ…






「ねぇ葵、一緒に保健室行こ?」

紗姫は葵に手を差し伸べた。




「うん…」


そして葵は、手を握った。

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