チョコよりも甘く
葵のいない教室はつまらなかった。
葵はいつも、あたしを笑わしてくれたね。


ねぇ、葵―――

泣かないで。

笑った顔が見たいよ、

今度はあたしが笑わしてあげるから。



「さーき!だいぢー?」

「未花あっ!」


未花(参照:体育館)が葵の席に座った。

未花は背が高くて可愛い女の子。
優しくて、あたしの大切な友達の1人。


「葵がいないからって落ち込むなよっ!うちがいるじゃん。」

未花は机にダランとしながら言った。


「うん、ありがと!元気出たわー」

紗姫は笑顔で答えた。



未花、ありがとう。
友達っていいな…

紗姫は改めてそう思った。




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