嘘の誓いとLOVE RING


規則的にきしむスプリング音。

そして、漏れる甘い声。

正直言ってこんなに、凌祐との体を重ねる時間が、気持ちのいいものだとは思わなかった。

好きではない人と、こんな行為は絶対に出来ないと思っていたのに…。

体に絡みつく様に手を回し、甘い声を漏らす私に、凌祐は息が切れ切れに呟いたのだった。

「感度がいいんだな美亜は。妬けるよ。それを教えてきた男たちに」

妬けるだなんて、本気で言っているのか。

もし、そうだとしても凌祐が思うほどの経験はない。

それより、凌祐はどうなのだろう。

一体、今まで何人の女性を、こんな風に抱いてきたのか。

それを想像しても、妬ける気持ちは沸かない。

だけと、いつかは気になる様になるのか。

凌祐の過去の女性に、嫉妬をする日が来るのか。

それは、まだ分からないけれど、今一つだけ分かった事がある。

それは、凌祐に抱かれるのは嫌ではないという事だ。

自分でも信じられないけれど、ハマりそう。

そんな感じがする。

< 16 / 220 >

この作品をシェア

pagetop