嘘の誓いとLOVE RING
「ちょっと、何をどさくさに紛れて触ってるの!?」
「んー?だって、触りたいから」
まるで子供の様な口調で、凌祐は胸元で手を滑らせている。
その感触に、小さいながらも甘い声が漏れた。
「悪ノリし過ぎ。凌祐ってば、やめてよ!」
これ以上は、さすがにマズイ。
理性を失いかけた私は、それを取り戻す様に、あえて強い口調で言ったのだった。
すると凌祐は、「それもそうだな」と、思ったよりアッサリと引いてくれた。
良かった。
と思った瞬間、凌祐は私を自分の方へ振り向かせると、唇を重ねたのだった。
きつく痛いくらいに抱きしめながら、舌を絡ませキスをする。
「幼なじみじゃないか。これからは、仲良くしていこうぜ。愛だって誓い合ったんだから」
髪がクシャクシャになるくらい、凌祐は押し付けるようなキスを続けた。
確かに愛は誓った。
神様の前で、ハッキリと言った。
だけどあれは、嘘の誓いだったのに。
凌祐は違うの?
私は、嘘の愛を誓っただけに過ぎないのに…。