嘘の誓いとLOVE RING


甘い声を漏らす裏では、泣きたい気持ちを抑えていた。

佐倉さんの真相は、聞いてしまえば解決なのに、敦貴の情報が二つも当たっていただけに聞けない。

だって、敦貴は言っていたから。

凌祐は、私に隠し通そうとしていると。

それならば、本人に聞いても仕方ない。

もし、違うと言われれば、それ以上の追求は出来なくなる。

それならばきちんと、私の目で確かめたい。

だけど、どうやって?

そもそも、敦貴はどうやって手に入れた情報なのか。

スパイがいるだなんて言っていたけれど、まさか凌祐の周りには、知り合いの振りをして探りを入れている人がいるのか?

そんな風に考えると、いてもたってもいられなくなる。

敦貴から貰った携帯の番号…。

かけてみようか。

でも、信じていいのか…。

心の中で葛藤を続け、やっぱり、聞くだけ聞いてみようと決めたのだった。

だって、私は知りたいから。

凌祐は、何で私を抱くのか?

私と未来を見たいのか。

凌祐の本当の気持ちを知りたいから。

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