嘘の誓いとLOVE RING


「分かった。だけど、無理はするなよ?」

「うん、ありがとう。じゃあ、おやすみなさい」

今度こそ目を閉じると、その瞬間、凌祐の唇が重なった。

「凌祐?」

目を開けるといつの間にか、私を見下ろす様に覆っている。

「今夜は遅いから、やめようと思ったけど、美亜が側にいるとダメだな。我慢出来そうになかった」

そして唇を塞ぎ、体中に手を這わせる凌祐は、私の反応を見ながら、その場所を選んでいる様だった。

甘い声が漏れる中、凌祐はベッドをきしませ、私を強く抱きしめる。

情けなくもその内、心が満たされていくのが分かった。

初めて体を重ねた時に感じた感覚。

きっと、凌祐との甘い時間にハマりそう。

そう思った予感は、しっかり当たっていた様だ。

呼吸を乱しながら、私を抱く凌祐を見ていると、朝の出来事を思い出したのだった。

「ね、ねえ凌祐…。今朝はごめんね。次から絶対に、凌祐の口に合うご飯を作るから」

言わずには、いられなかった気持ち。

嫌がらせだと分かっていて、残さず食べてくれた優しさは、きちんと感じたから。

すると凌祐は、肩で息をしながら微笑んだのだった。

「このタイミングで、そんな可愛い事を言うなんて反則だろ?」

そして、さらにベッドをきしませると、私を夢の絶頂へと連れて行ってくれたのだった。

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