嘘の誓いとLOVE RING
夜も二人きり…。
「だけど、そういう状況って、凌祐に限らずあるわけでしょ?いちいち疑っていたら、キリがないじゃない」
秘書のいる社長や重役のみんなが、秘書と関係を持つわけじゃない。
凌祐だってきっとそうで、佐倉さんと関係があると考える事自体が強引だ。
「確かに、みんなが皆、そうじゃない。だけど、あの二人は怪しいよ。今度、自分の目で確かめてみたら?」
「自分の目?」
「そう。月末にある出張は、兄貴と一緒なんだ。美亜は俺に同行するから、こっそりチェックしてみたらいいじゃないか」
そう言われ、急いでデスクに戻りスケジュールをチェックすると、確かに出張が入っていた。
まさか、本当にあの二人が怪しいだなんて。
半信半疑だった思いも、確信へと変わっていきそうで怖い。
凌祐と佐倉さんの間に、何があったのだろう。
想像すればするほど、早く確かめたい気持ちに駆られるのだった。