嘘の誓いとLOVE RING
さっきまで、私に冷たい態度を取っていたくせに、どうしてキスをするのだろう。
佐倉さんとケンカになった時も、こんな風にキスをしたのだろうか。
こんな時でさえ、佐倉さんが頭の中をちらつく。
そんな私に凌祐は、何度も何度も、軽く触れる程度のキスをすると抱き上げた。
「やっぱり、一緒に寝よう」
「えっ!?私、そういうつもりじゃなかったんだけど」
まさか、一緒に寝てくれないから、駄々をこねたと思われたのか。
それなら、尚さら不本意だ。
「とにかく、美亜が何だか心配だから、今夜はこのまま俺も寝るよ」
それ以上、何も反論出来ない私は、恥ずかしさを隠しながら、凌祐の腕の中で大人しくした。
“そのまま寝る”って言ったけれど、本当にそのまま寝るつもりなのか。
その疑問は、ベッドルームへ入った瞬間に解消された。
「美亜…」
凌祐は、いつもの慣れた感じで唇を重ねると、あっという間に服を脱がせたのだった。