嘘の誓いとLOVE RING
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晴れ渡った日曜日の午後、久しぶりに凌祐の実家へと向かったのだった。
そこは、私の実家の隣の家なのだから、それほどの緊張感はないはず。
そもそも、今まで何度も出入りしている場所だからだ。
だけど、今は緊張感いっぱいで玄関までの道を歩いていた。
それは、きっと“妻”の立場からくる緊張感からかもしれない。
凌祐の実家は、私の実家より倍は大きい家で、モダンでベージュの外観が落ち着きさを感じさせている。
そして、玄関までの道にはプランターが置かれ、彩り豊かな季節の花が咲き乱れていた。
ドアまで来て、凌祐がチャイムを鳴らすとすぐに、笑顔のお義母様が出迎えてくれた。
「いらっしゃっい、美亜ちゃん。主人も圭祐も待ってるのよ」
相変わらず、綺麗な人だ。
すでに60歳になっているお義母様には、年齢を感じさせないみずみずしさがある。
ボブの髪は軽く巻いてあり、品の良さを醸し出していた。
「圭祐も来てるんですか!?」
てっきり、お義父様たちだけだと思っていたのに、圭祐もいる事に驚いてしまった。
今や、圭祐も一人暮らしをしているから、ここへいるイメージがつかなったのだ。