なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】
携帯電話とにらめっこすること20分。
メール画面にしちゃぁ、閉じ、また開いちゃぁ、閉じて、
最終的にしびれを切らした店長に電話を投げつけられそうになって、え~い、打ってしまえーぃ! って感じで、
『店長と食事に来てますが、もう少ししたら帰ります。萩原さん、もう戻ってます?』
色気もなんもあったもんじゃない、用件のみの、
ザ・取り急ぎ用件のみ。的なほぼビジネス文面。
送ったあとに、絵文字入れればよかったかもと後悔。
「送信済みってなりました!」
「エラーしなくてよかったじゃん」
「はぁぁぁぁ」問題はそこじゃないんですけど。
送ったものは仕方ない。
あとは返信を待つのみだ。
ふんふんふーん、って、鼻歌なんぞ歌いながらジョッキをはなさないで飲み続けてる。
電話、隠したい。いやむしろポイしたい。
これこれこれ、私の悪いところ。付き合い当初はこんなかんじでドキドキしてて、舞い上がっちゃうの。で、そのうち相手のペースに合わせちゃう。
いくつになってもそれは変わらないことで、
ドキドキを隠すために私も新たにお酒を注文した。
ちょうどそんなところで、メール着信のお知らせランプが点滅した。
「はやっ」
「...!!!」
もちろん、メールの差出人は萩原さんで、
こんなに早く返ってくるなんて思いもしなかったからびっくり。
でも、喜んでる私もいる。