なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】

『分かった。シャンパン買って帰るけど、飲むでしょ』

『飲みます』...送信。

『じゃ、あとで』

『はい!』...送信。



「んじゃ、帰ろっか」

「え! だって」

「あんたのそんなにこやかな笑顔見てたらなんだか安心したー」

 にこやかな顔してたのっ?

 両手で頬を抑えて小さくなって、そんな私を見てははははっと笑う。

「明日休みだしね、楽しんできなよ」

「てんちょー」

 泣きつこうとした私を、はいはいと鬱陶しそうにいなし、

「今日は私の奢りでいいわよ」

「ほんとにいいんですか? ありがとうございますー」


 そんな話の途中でまたメール。


 私も店長も『???』はてなマーク。


 誰?


 残ってたビールを喉に流し込んで、メールを開く。


 うっそ!

 心臓止まるかと思った。

 ドッキンと、本日最大限のドキンが、来たー!






『迎えに行こうか?』




 もちろんのこと萩原さんからで、なんか、やばい。



「ほら、愛されてんじゃん」

 私の手元を除きこんで、嬉しそうに一言。

「あんたさ、ちゃんと応えなさいよ、彼氏に」

「彼氏、なんですね」

「一緒に住んでる。やっちゃってる。迎えに行く? 彼氏じゃなかったらなんなの? それでも彼氏じゃないと言い張るならあんたはあれだ」

「...なんですか」


 たぶん、またやられるからその衝撃に備えて、






「あばずれ」

「てーんーちょーうー」


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