なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】

「ただし、金は持ってくな」

「.......ん? いや、でも、お金をもってこいっていう連絡ですけど」

「いらない」

「え、でもでも...」

「でもでも言うな。とにかく言う通りにして」


 まさか萩原さんが出すとか言うんじゃないでしょうね。

 と、先につっこんだら、そんなもん出すわけねえだろうがと即答で、

 私には何をしようとしているのか、何を考えているのか全く分からなかった。




 とにかく、言われた通り何も持たずに指定された昔の家の近くの公園へと歩き始めた。

 家じゃなくて公園なの。

 萩原さんとしっかり手を繋いで。

 これが真の家の方ではなく、私たちが住んでいるところへ帰る道のりならどんなに楽しかっただろうか。

 繋いだ手の温もりだってずっと感じていられたのに。




 でもやっぱり不思議に思うのは、なんで公園なの? ってこと。


 家にはあかりちゃんがいるから来るなってことなのかな?

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