なにやってんの私【幸せになることが最高の復讐】

「信じられないんですけど、このメール。でもこれって本当に真さんからのなんですね」

 憤慨しているあかりちゃんは鼻息荒く息巻いていて、落ち着かせるのに苦労した。

 真が何を考えていてどうしてこんなことをするのかを。

 何か知らないか聞きたかったけれど、そんなことを聞いてもあかりちゃんが傷つくだけでしかないと思ったから、グッと飲み込んだ。


「今、どこにいるんだろう?」

「...真さんですか? 家にいますよ」

 そんなぶっきらぼうに言わなくても...。

「用事...って?」

「さあ。電話してましたから」

 

 行ってもいいかなと聞いてみたら、こくりと頷いた。



「はっきりさせなきゃならないこともありますし。なんか、私これ以上言いなりになってちゃダメな気がしますし」


 完全に怒っている。

 独り言のようにつぶやいたことばはしっかりと私の耳に届き、隣にいる萩原さんをちらっと見たらうっすら笑いながら静かに頷いていて、


 あかりちゃんは真と私と面と向かって話をつけようというのがひしひしと感じられた。


 みんな、強いなあ。


「それにちょっと真さんて、よく分からない行動するときあるんですよね。この人はそういう人なのかなって思ってたんですけど、なんかちょっと違うっぽいし」


 私にはそれを見破ることができなかったんだよ。

 だからこそあなたが真の新しい彼女になったわけで...


 そんなことを考えてたら虚しくなってきた。




「変なこと考えてんなよ」

 おもむろに頭ポンポンされて、肩を抱かれた。


 『うん』と言い、こくりと首を上下に振った。



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